エリア88は愛の物語。
- 作者: 新谷かおる
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2003/09
- メディア: コミック
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久しぶりにエリア88を再読した。復刻版10巻。
1巻だけ読むつもりが、読み始めたら止まらない止まらない。
風間真と神崎の愛憎物語を最後まで読んでしまいました。
何回読んでもクライマックスシーンでは泣いてしまう。
戦場での切なさ、内戦の悲しみ、そして真と神崎の絡みつく運命に。
また最後の方での登場人物の散り様は、水滸伝や銀英伝を彷彿させ、
むなしさと切なさを噛み締めてしまう。
で、純粋な戦闘機マンガとしても楽しめるんだけども、改めて読み直すと愛の物語だなと。
真と涼子は言うまでもなく、神崎がもつ母親に対する恋慕と、そして涼子への愛。
ウォーレンが歌う愛の歌。キムの母国愛。グレッグの孤児への愛。
鋼鉄の撃墜王フーバーの部下に対する愛、プロペラ機モーリスがエリア88に示した愛も切ない。
マックバーンの娘に向けた報われなかった愛。サキの母国、弟、親、叔父に対する愛情も涙なしには語れない。
そしてラストのミッキーとセラの実らぬ愛と、真と涼子へと下された運命の皮肉さ。
なんだこの、切なすぎる愛の数々は。
もう繰り返し繰り返し読んでいる物語なんだけども、
「男の友情」と「愛」が紡ぎ出した螺旋の様な物語だと今回はじめて感じた。
また忘れた頃に読むんだろうな、読み終わった側から、そんなことを思った。