有料の本と無料のネット情報の違い
情報へのアクセスと、「本で調べる」という経験を子供にさせてあげたい件について: 不倒城
これを読んで思いついたことをつらつらと書いてみる。特に上記エントリと内容はあんまりかぶりません。論旨も全然違います。
個人的にネットで目にする文章の大部分がブログや個人HPなので、以下の文章は「個人がネットに書いた情報」と「出版された本*1」の話です。
オイラの肌感覚的には「平均すると情報の質は 本>ネット」となる気がする。ネット情報の方が質が落ちる理由を色々と考えてみた。
・無料という免罪符がある
・勢いで文章が書けてしまう
・一エントリの文章量が少ない
・流れを作りにくい
・多人数の視点が入らない
以下、簡潔に補足します。
ネット情報は無料という免罪符がある
ネットだと「お金をもらってない」が故に、気楽に文章が書けると思う。「無料情報だから良いでしょ?」という言葉が免罪符にしやすいというか。だからこそ粗製濫造されがち。
勢いで文章を書けてしまう
ブログは15分で文章を書いてアップするということが可能。通常の出版ではあり得ないスピード。もちろん勢いで文章を書くことが出来るということはメリットも多いんだけど、やはり文章の質は落ちてしまう。滝のように水は溜まるけど煮詰めにくい、というか。
一エントリの文章量が少ない
ネットの文章は基本的に一エントリ一内容であるし、比較的長文は好まれない。このため「事前説明を省く」事や「深いところまで行く前に終わってしまう」事が多い。
流れを作りにくい
ネットはリンクを貼れるけど流れを作りにくい。本は理解をするために流れを作る事が容易。また本は階段構造を作りやすいので、分かっている人は飛ばせるし、分からない人は最初の一歩から昇ることが出来る。
多人数の視点が入らない
ブログは単独で作られる事が多いので、どうしても独りよがりになりがち。本は基本的に編集という客観的な目と直しが入るので読みやすくなる。
まとめのようなもの
ネット情報は速報や感想を知るツールとしては有益だけど、何かを理解するという面では使いづらいという気がする。*2
もちろん丹念に探せばネットでも良い文章を見つけることは出来るんだけど、やはり検索に時間と手間がかかる。本は精度の高い文章であることが多いので、検索する手間が省けるという気がする。
ともあれ、両方の良いところをうまく使って行ければ良いんじゃ無いかな、と思う。
補足
言うまでも無くすべて本が有益ではないし、すべてのネット文章の質が悪いわけでもない。あと論文などはネットでも検索できるので、論文においてはネットと本の境目は低い気がする。