ワクワク人生のススメ!

自分がワクワクすることを沢山書く事で、人生を楽しくしたいな、と思ってます。

ダークナイト(ネタバレ編)

映画のダークナイトの感想を、
ネタバレをしたく無いが故に、
箇条書きで書いてみたんだけど、
どうにもこうにも自分の思いを文章にしたくて、
しょうがない衝動に駆られてしまいました。


なので、ネタバレ全開!で感想を書きます。



もうジョーカーの完全勝利!
としか言えないような内容でした。


ジョーカーの暗躍で、
ゴッサムシティーは恐怖のどん底に落ちるわ、
ヒロインは死んじゃうわ、
デントの正義は踏みにじられるわ、
トゥフェイスという悪人を生んじゃうわ、
病院を完全に爆破しちゃうわ、
警察も爆破しちゃうわ、
おまけにバットマンに罪をかぶせちゃうわ、
と、やりたい放題な展開。


物語途中でバットマンは、
ジョーカーをひき殺せる状況で機会を回避してしまう。
「不殺のルール」が故に。


再びバットマンがジョーカーを、
墜落させる機会があるが、またもや助けてしまう。


もう、あれだけの犯罪者を自ら裁けないのか!
と、もどかしくて仕方がない瞬間が続く。


バットマンが法を超えられない事を象徴し、
バットマンの限界を如実に表しているシーンでもある。


また苦労して捕まえたジョーカーの、
警察からの脱出劇が見事すぎる。


まずバットマンを部屋から追い出し
その後、監視員の心をとらえ部屋から見事脱出。
手下の腹に携帯発火型の爆弾を埋め込み、
電話をかけることで、手下ごと警察を爆破し警察も脱出。


もう手段を選ばなすぎ。なんて奴だ。


普通の映画なら、
「闇に消えたジョーカーとバットマンの決着は?
 まて、次作!」
みたいな感じで終わるんだけど、
これで終わらないのが「ダークナイト」のシナリオの凄さ。


ジョーカー脱出後に、
「デントかヒロインか?」
「犯罪者か市民か?」
という究極の2択が2つも発生し、
見ている人の緊張感に拍車をかける。


「デントかヒロインか?」はマジで救われない。
夜中にうなされるくらい救われない。


ヒロインを選んだはずのバットマンは、
ジョーカーに場所をだまされ、
デントを救ってしまい、
一方ヒロインは爆死してしまうから。


救ったはずのデントは顔と心に大きな傷を負ってしまい、
ゴッサムシティーを救うはずの英雄が、
ジョーカーの洗脳から、犯罪者トゥフェイスになってしまう。


英雄が犯罪者に落ちていくという展開は、身震いがした。


あと「犯罪者か市民か?」は、どちらも救われる。
起爆装置を外に捨てるシーンは物凄く感動した。
この映画で癒される数少ないシーン。


あと癒されるシーンとしては、
ヒロインがバットマン宛に書いた手紙を、
執事があえてバットマンに渡さず焼いてしまうシーンも、
心が洗われるシーンだったなぁ。


ヒロインの心がバットマンの心には清く残ったから。
....例え勘違いだとしても。


あと圧巻なのがラストシーン。


「不殺が信条」のバットマンが、
正義を貫いていたデントの名誉を守るため、
また正義を貫き通すことが勝ちなんだと市民に知らせるために、
あえてデントが犯した殺人の汚名を受けてしまう。


その汚名を受けたバットマン
「暗黒の騎士(ダークナイト)」
として生きていく覚悟を決める。


この覚悟がとにかく美しい。


ヒロインを殺され、
デントに裏切られたおまえが、
そこまで罪をかぶらなくても良いだろ?
と叫びたくなる衝動に駆られる。


そのラストシーンが終わった後に、
「DARK KNIGHT」というタイトルバックが出て、
スタッフロールに流れる。


タイトルバックが出た瞬間、
ため息しか出なかった。(もちろん良い意味で。)
135分間、数々の緊張感に曝され続けた私の神経が、
綺麗に解放されていった瞬間でもありました。


もう、なんですか、この完璧な構成は。


通常、ジョーカー脱出後の展開は蛇足になる事が多いんだけど、
見事にシナリオとして収めきった監督の力量は見事。


正直、見終わった瞬間は、
「やばい、暗すぎる...」と思ったんだけど、
あとで振り返るたびに、
映像は見事、
シナリオが恐ろしいくらい完璧、
役者の演技も迫力満点で、
もう文句が言うことがない映画だと思った。


アメリカは元より、
日本でもで大評判になった理由が心底わかった。


...あえて重箱の隅をつつくなら、
「シナリオがダークすぎて、万人にお勧めできない。」
「ヒロインが前作の方が可愛かった(笑)」
くらいでしょうか?


あとジョーカーの役者さんが、
ジョーカーの狂気に吸い込まれたように、
死んでしまったのも惜しい。


でも、物凄い映画を見ちゃったなぁ。


見て1ヶ月くらい経っているのに、
未だ内容を、これだけ覚えているのが驚異的。
記憶できるくらい感情が揺さぶられた映画なんだろうな。


DVDになったら、確実に見直すな。これは。
というか、DVD買っちゃうかも(笑)


クリストファ・ノーラン監督は、ほんと凄い。
今、一番好きな映画監督かも。
次作(あるのか?)にも期待します。


でも、これ以上のシナリオって書けるの??


書いて欲しい反面、
ダークナイト以上のシナリオは
悪魔にしか書けない気がする。

その他雑感(箇条書き)

・前作あれほどインパクトのあったバットモービルを、
 簡単に使い捨てにしたのが潔い。
・おかげで、圧巻のバイク搭乗シーンの誕生。
・トレーラーを縦回転で倒すシーンは初めて見た。
・携帯1つでビルの電気を消せる技術を知りたい。
・スーツの装甲を薄くしたが故に、デントからの発砲シーンは凍った。
・もうCGと実写の区別が付かない。
・次作も新兵器が楽しみ。


...見た後に、
ここまで文字を書くことになるとは思わなかった。
おかげでだいぶすっきりした。