ワクワク人生のススメ!

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容疑者Xの献身


容疑者Xの献身 (文春文庫)

容疑者Xの献身 (文春文庫)


ものすごく昔から気になっていたミステリ
「容疑者Xの献身」を本日ようやく読了。


直木賞受賞作でもあり映画化も実現した本作。


期待値は上げすぎず、
落ち着いた気持ちで読み進むも、
真相が暴かれたシーンでは、自分自身の血が逆流し、
最後の怒濤の展開の連続には、
涙なしには読めませんでした。


ラストシーンも美しくも悲しい。


ここまで切ない「真相」があるのか?と、
読了後にしばらく放心。


自分自身も理系出身であるので、
探偵であるガリレオ湯川にも感情移入でき、
数学者である石神にも自分を投影してしまった。


過去の湯川シリーズ2作では、
常に冷静さを保ち続けた湯川。


名探偵という役割を淡々と演じ続けた湯川が、
気がついてしまった真相に苦悩し、
自ら友を捨てようとするシーンが非常に印象深い。


ミステリファンなら必読。マジで必読(笑)
小説ファンも読むべき。


あと、できれば前2作を読んだ方が、
湯川という人物により没入でき、
ストーリーの重さが増すと思う。


探偵ガリレオ (文春文庫)

探偵ガリレオ (文春文庫)

予知夢 (文春文庫)

予知夢 (文春文庫)


もちろん、単体でも読むに耐えうる名作だと思います。



でも、トリックといい、動機といい、人間模様といい、
小説というメディアを使った最高傑作だと思う。



各方面で絶賛されていた理由がようやく分かった。


あと余談ながら、
「13階段」とも似たテイストがあるなぁと思った。
(まぁ、13階段ほど暗く・重くは無いけどね。)


13階段 (講談社文庫)

13階段 (講談社文庫)

本格ミステリ談義

過去に本格ミステリかどうか?
で大議論が有った作品でもあったので、
読了後に「本格かどうか?」を自分で判断したかったんだけど、
オイラの基準で言えば「間違いなく本格ミステリ」でした。


長年の疑問というか、
胸のつかえが取れた気持ちがしました。