2017年6月に読んだ本をレビューする
6月に読んだ本は2冊でした。だいたい月10冊平均で読んでいるオイラとしてみると、驚くほどのスローペースですが、それもこれもWeb版の「本好きの下剋上」をひたすら読んでいたのが原因。単行本として何冊分読んだか分からないけど、軽く10冊分以上は読んでいると思われる。一応、物語のラストまで読んだので、ネタバレは極力せずに軽く感想を書いてみたいと思う。
さて6月も終わって、今年はここまで58冊を読んだ計算。割とハイペースですね。残り6ヶ月を1ヶ月で7冊のペースで読むと100冊に到達する感じ。ただ、体調がイマイチなので、下期は読書のペースを落として、厳選した面白い本を中心に読もうかな、とか思ったりもします。
さて、例によって読んで面白かった順に並べてみます。といっても2冊だけど(笑)
・本好きの下剋上11巻
+Web版 本好きの下剋上
・スタンフォード式 最高の睡眠
本好きの下剋上?司書になるためには手段を選んでいられません? 第三部「領主の養女IV」
- 作者: 香月美夜
- 出版社/メーカー: TOブックス
- 発売日: 2017/06/10
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (1件) を見る
本好きの下剋上11巻は、第3部の4冊目。Web版を読み終わってから改めて読み直したんだけど、結構リライトされてるな、という印象。巻末に入った追加の物語も、後の展開を考えると良い追加だと思った。あと、Web版を読んでいて挿絵が無いのが非常に物足りず、挿絵が入るのは物語にとって非常に大きいな、と改めて思ったので、単行本は買い続けたいなと思う。9月発売の第3部完結編(5冊目)も楽しみです。あと、ドラマCDも出るみたいなので、こちらも買って見たいなと思う。音が入る事で結構印象も変わるだろうし、ここで御布施をしておくと、そのうちアニメ化されるかも知れないので。
スタンフォード式 最高の睡眠は、びっくりするくらいの新しい知見は無くて、「寝る2時間前に体温を上げた方が良い」という事と「なるべく寝る時間を固定し、就寝後90分の睡眠がとても大切」という事以外に特筆すべき新しい知見がなかった印象。まぁ、この知識を得られただけでもプラスとも言えるけど、個人的には若干の食い足りなさは残るかな。まぁ、睡眠についての新しい知見って、それほど無いんだろうな、とも思う。
さて、「本好きの下剋上」のWeb版を読み終わっての、割とネタバレ抜きでの感想を書いてみます。結論としては「途中で大きな路線変更はあるけど、非常に面白い物語なので読んでみると良いよ!」という感じです。
詳細については、以下の通り。
・本が異様に好きすぎる現代人が異世界(中世程度の文化圏)に転成し、各種のカルチャーギャップがあり、加えて本を求めるが故に各種騒動が起こり続け、数々の登場人物を良くも悪くも巻き込むという話。その過程で主人公の舞台がガラリと入れ替わり続け、いつの間にか数々の本が出来ました、と、ざっくり書くとそんな物語。
・舞台毎に部が分かれており、各部毎にテーマが違うため割と別の物語になっているが、これは作者が意図的に行っていると思われる。
・個人的には序盤のテイスト(現代と中世のカルチャーギャップと、現代文化の浸透)が好きだったため、序盤のテイストのままラストまで行ってくれると嬉しかったが、後半はかなり違う話になっているため、後半も後半で面白いんだけども、読んでいる最中に割と違和感を感じたのも事実。
・あと後半になるにつれて登場人物が飛躍的に増えるため、序盤の登場人物達がどんどんフェードアウトしていき、あの登場人物の行く末がどうなったのか、があまり記載されること無く物語が終わってしまった印象があるのもちょっと残念だった。*1
・ただ、カルチャーギャップ・文化の浸透の話をに加えて、増え続ける登場人物の深掘りを入れてしまうと、いつまで経っても物語が閉じないので、ある意味、後半部において物語をきちんとたたむことを優先して、上記部分をうまく切り捨てたのは英断とも言える。
・また、物語として後半部分が物足りなかったかというとそういうわけでもなく、魅力的な登場人物が増えていくのに加え、舞台がどんどん大きくなり、話全体が別の方向に転んでいく様は非常に興味深く読めた。
・後半部はオイラにとって非常に好物である、「とある職業」をまつわる話、が出てきたのは好印象。
・物語を通じて、主人公が意図せずに行動したことが暴走になり、良い意味で周りを巻き込み、その影響で住みやすい世界に変わっていく、という展開は最後まで変わらずに楽しめた。
・また最初から最後まで「家族愛」がテーマの話であったのも、好感触だったかな。
・物語の着地も「ああ、こういう最後が好ましいよね」という展開で良かったが、主人公が選ばなかった、その他3つの選択肢(別なエンディング)も読んでみたかった。
・また上述のとおり、物語として意図的に書き飛ばされた部分があり、語られていない物語もたくさんあると思われるので、上記の未到着エンディングも含めて、ゲーム化してみると面白いのでは、と勝手に思った。
と、ネタバレ抜きで書くと割とぼんやりした文章になり、何を言ってるのか分からない感じになってしまいましたが、興味がある方はWeb版で無料で読めるので読んでみるのをお勧めします。気にいったら単行本を買ってみると良いと思う。魅力的な表紙・挿絵によって物語の厚みが更に増しているのが良くわかるので。*2
という感じで、久しぶりに物語をガツガツと読んである意味幸せな1ヶ月間でした。人生を楽しく生きるためには良い物語成分が必要だよな、と改めて感じました。
7月はもうちょっと色んな種類の本を読みたいな、と思ってますが、果たしてどうなる事やら。まぁ、いつまでも続巻がでないログ・ホライズンの続きもWeb版で読んでみようかな、とそんなことを考えてます。