ワクワク人生のススメ!

自分がワクワクすることを沢山書く事で、人生を楽しくしたいな、と思ってます。

情婦

情婦 [DVD]

情婦 [DVD]


戸田奈津子さんオススメの「情婦」という映画をDVDで見た。
・日本翻訳界の巨匠、戸田奈津子さん。賛否両論の戸田さん。
・オイラ個人的には好きでも嫌いでも無く、ただただ翻訳で取り扱っている映画の量の多さに敬服するばかり。
・「たまむすび」というラジオ番組の「伊集院光の週末TSUTAYAに行ってこれ借りよう! 」というコーナーをPodcastで聞いて見ようと思った。
・軽い気持ちで見てみたけど、まぁとてつもない映画だった。たぶん、ここ数年で見た中で一番面白い。*1


・以下、致命的なネタバレはないですが、まっさらな気持ちで見たい人は、今すぐ見るのオススメ。
・法廷モノで推理モノ、どんでん返しモノです。これでピンと来た人は、見て損なし。*2


・大変古い映画だけど、原作がアガサクリスティなのが期待値を上げてくれる。
・監督、脚本のビリーワイルダーも有名だよね。*3
・アガサクリスティはミステリィファンでは知らない人はいないと思われる大御所ですよね。
・アガサクリスティの代表作は、そして誰もいなくなった、ABC殺人事件、オリエント急行の殺人、アクロイド殺しなどなど、まぁ、あげ出せばきりが無い。どれも読んで面白いと思う。
・個人的に生涯で一番ビックリした映画はアガサクリスティ原作の「そして誰もいなくなった」。小説の舞台は孤島。映画の舞台は砂漠。あとは大体同じ。ただ、まぁ映画には映画独自のものすごい仕掛けが待ってる。原作ファンも完全再現された物語に満足できるはず。


・前段が長くなりましたが「情婦」の話。
・白黒映画。古くさい。でも、その古くささが気になるのは最初だけ。
・1957年の映画だからね。50年以上前か!
・弁護士と看護婦役の役者の掛け合いが面白い。調べてみると実際の夫婦なんだ!なるほど。息が合っている訳だ。
・看護婦の口うるさい感じがとても良い。愛がありつつ、毒もある。そしてプロ意識が半端なく高い。
・さて物語の構造は簡単。殺人事件の容疑者を主人公(弁護士)が弁護するという話。
・殺人事件の容疑者と、その奥様の役も相当良い。両者とも上手い。
・物語は事件のあらましのシーンと、裁判のシーンのみ終始する。
・「異議あり!」も出てくる。
・とにかく弁護士の敏腕っぷりがすごい。虚実併せた弁護手腕が見事。
・弁護士が健康に問題があるのに、たばことかブランデーとか隙あらば飲む、というのが個人的には好き。
・出てくる確定的な証拠を弁護士が何度も覆していくシーンは本当に見事。*4
・ちょっと弁護士無双すぎるなーと思いながら物語はサクサク進む。
・なんとなく映画を見ていて、ある違和感を感じ始める。
・弁護士である主人公も物語の中で違和感を発露するので「あれ?」という感覚に包まれる。
・これアガサクリスティの原作だよな?「このまま終わらないよね」という感覚にも同時に包まれる。
・そして、その違和感が最後の最後で爆発する。良い意味で。まーすごいわ。
・物語が爆発した瞬間、この映画に仕込まれていた周到な伏線がわかる。
・なんという周到でかつ巧妙な伏線だ!と物語の各シーンを走馬燈の様に思い出す。
・ラストの展開で本当に鳥肌がたった。*5
・オイラは相当のミステリマニアだと思うんだけど、それでもこの仕掛けには驚いた。
・アガサクリスティやっぱすごいわ。
・そしてラストシーンの弁護士と看護婦の掛け合いが本当に見事。良い締めくくり。
・50年前にこんな面白い映画があったのか!と驚くと共に、世の中にはまだまだ面白い映画ってあるなーって改めて思ったり。
・この映画のタイトル「情婦」の意味も、最後の最後でわかるのがなんともいえず凄い。*6
・ミステリ好きで、この映画見たこと無い人は必見だと思う。
・ただ、あんまりハードルはあげないで気楽に見るのが良いですよ。*7
・あと、とにかく「ただ見ているだけで気持ちが良い映画」なのは間違いないなーと思う。
・人間関係も本も映画も同じだけど、出会いって本当に大切だなーと改めて思ったり。
・素敵な映画を見れて幸せな気分になれました。やっぱ映画っていいなーと思った。もっとたくさん見ようっと。

*1:あくまで個人的な印象です。

*2:逆転裁判が好きな人、ということですかね。

*3:ただ、オイラはほとんどの映画、未見なんですよね。。。

*4:ただ、血液鑑定が進んでいる現代だと、、、とか思ったり。

*5:両手が鳥肌になったのを目視した。

*6:原題は違うんですけどね。

*7:ただ、オイラも相当ハードルをあげたと思うんだけど、そのハードルを軽く越えてきましたけどね。