何故まどかマギカがオイラの心を掴んでしまったのか?(最終話まで見た感想)
ついに最終話まで見てしまいました。良い物語をありがとう!という思いと、もう続きが見れないのか...という寂寥感に包まれております。改めてオイラが力説するまでもないけれども、本当に良いアニメだったなーという思いで一杯です。こんな作品を作ってくれたスタッフの皆様に本当に感謝したいと思います。
さて、感じた事を文章に書き連ねておこうと思う。オイラの記憶が風化する前に。もちろんネタバレ全開ですので、見てない人は早くアニメ見ると良いよ!
全能の存在になったからこそ、ほむらを理解できたまどか。
ほむらの孤軍奮闘が続き、彼女自身では世界は救えないのでは?という絶望感が募るも、その絶望感に包まれながらも、何度も時を繰り返すほむら。
その悲しみは周りの人間には分からず、彼女だけが背負い続ける十字架のような存在だった。*1
こういうタイムトラベルものって、トラベルしている人しか世界の全てを理解出来ない、他の登場人物は基本傍観者ってルールなんだけど、主人公自身が全能化することで、タイムトラベラーの苦悩を理解してあげるという展開はうまいというかずるいというか。いや、こういう展開大好きですけどね。
また言い換えるなら、まどかが全能の存在になったが故に、まどかはほむらの悲しみをすべて理解することが出来た。二人がお互いを分かり合えるなんて、なんて最高な友情物語だろう、と素直に感動したよ。*2
あと、ほむらはまどかを救おうと必死で生きていたけど、実は最後にほむら自身が救われた、というのがいいよなと思った。「お前達の旅は無駄ではなかった(うしおととら)」的な展開は大好きだ。ほむらの努力は無駄ではなかったんだよ。その努力があったから、まどかに魔力がたまり、全ての魔法少女を救えた訳だから。
なぜ平凡な少女に魔力があるのか?に示された回答
まどかになぜ魔力があるのか?という設定にキチンと説明をつけたのが良いなと思った。ほむらがタイムスリップを繰り返し因果を紡いだことで、まどかに力が集まるというのはうまいなと思った。そして、その力を使ってまどかが世界を救う、と。
この物語をきちんと閉じるには、ほむらより大きな因果律を持ってこないとダメなんだろうな、と思っていたけど、まさかまどかを神にするという展開にするとは予想もしなかった。この物語の結末は色々と想像していたんだけど、自分の予想をはるかに上回る展開で本当に満足だった。
平凡な少女が自己犠牲で魔法少女の魂を救う。
思い惑っていた普通の少女が、自らの存在を無にする覚悟を決めて、世界のルールを変える選択をし、世界を救うという物語になってるのがいいな。ずっと逃げていた子がついに自分で友達を助ける、という選択肢を選ぶというストーリーが。物語10話を使った壮大な伏線が花開く瞬間は涙無しには見れない気がする。*3
そして救ったのは友達の魂だけではなくて、せつない想いを胸に死んでいった魔法少女達の全ての魂という壮大さ。
ただ魂は救えたが、命は救わない。
「全員命が救われました。おわり。」みたいなストーリーももちろん大好きなわけなんですが、ある意味、今の世界では使い古された手法でもあったりする。アニメとかゲームなら全員復活して当たり前でしょ?みたいな感じで。そういうストーリーやら構造に対するアンチテーゼとして、この作品を作ったのかなーなんて事をちょっと感じた。
あと「死んだ魔法少女が死後に魔女にならない」という事実が、どれだけ魔法少女本人に救いを与えたのか。魔法少女達の安らかな死に顔を眺めるだけで、本当によかったな、と思える。
その他雑感
・まどかとお母さんがきちんと別れてるのもよいよね。あれで、家族とのきちんとした別れがないのなら、寂しすぎる。そして、家族とほむらだけがまどかの存在を覚えている余韻もまた良い。
・今の時間軸にサヤカ、マミ、杏子が出てきたのもびっくりしたが、冷静に考えるとまどかが魔女の存在を無くしたために、魔女に食われた人たちは救われるという事なんだろうと理解した。
そうなると、サヤカは普通に闘って生き残っても良いと思うんだけど、何故か自ら死を選んでしまう。サヤカの魂は救われたのかな、とそんな事を考えた。
最後に
過去に様々なマンガやアニメやゲームを体験しているけれども、物語をきちんと閉じる、というのは本当に大変な事だと思っている。きちんと、まどかの物語を閉じてくれた事には本当に感謝したいな、と思う。*4
本当に面白い物語を見せてくれてありがとう。
蛇足
どうでも良いのだが、魔法少女の中で誰が好き?とか思うと、やっぱりマミさんかなー。散り際の儚さや、抱える心の闇も含めて好きだな、と思った。*5
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