インセプション見たよ!
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2010/12/07
- メディア: DVD
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オイラはクリストファー・ノーラン監督の映画は大好きで全部見てる。
出世作となったメメントはオイラが始めてDVD買った映画だし、ダークナイトは個人的に過去見た映画の中で5本の指に入るくらい好き。もちろんDVDも買っちゃいました。
ただインセプションは予告編を見た限りは、「映像に頼りすぎたマトリックスみたいな作品なのかな〜」と若干懐疑的で、なかなか見に行かなかった。
で、先日ようやく見てみたんだけれども、本当に衝撃を受けた。歴代ノーラン監督作品の中でも3本の指に入る。もっと早く見ておけば良かった。
しかしノーラン監督作品は点と点を結ぶのが本当にうまいなと思う。
フォロイングを始め、メメント、プレステージも時間軸がぐるぐるする作品で、本当にこういう作品が得意だよね。そして今回のインセプションもまさに、点と点が綺麗に繋がった素敵な作品になっている。
たぶん、ノーラン監督は印象的な「点」を作るのがうまいんだろうな、と思う。 その点は音楽や映像、シナリオで作り上げていると感じる。そして点と点をうまく結びつけ、 見ている人があっと驚く絵を作るのがうまいんだろうな、とそんな事を思った
でも、とにかく面白い映画だったなー
映画史に残る、とまでは言い過ぎだけれども、2010年ベスト映画に入れても良い、とそんな勢いのある映画だった。
忘れた頃にもう一回みたいな、とそんな事を感じた。多分DVD買うと思う。
愛という名の偽善について
インセプションという映画の解釈を色々と考えていたら、愛とは何か?という陥穽に陥った。「愛という名の偽善」は、本当にあるな、と。相手のことを考えているかのごとくの台詞であっても、じつはその台詞が自分のためにほかならない、という偽善。そしてその偽善さはどうしようもない異臭がする。
愛を語っているはずなのに、その愛は相手に向かっているのではなくて、自分に向かっているという矛盾。なんか泣きたくなってくる。質問をしてくる人は、その質問を返して欲しいからする、なんて言うけれども、愛を語る人は実は愛を返して欲しいんだな、とかそんな事を思った。
なんか、そんなことを考えていると切なくて悲しくて死にたくなった。過去の我が身を振り返るに、自分がどれだけ偽善だったのかと、自分の事しか考えていなかったのか、と。
...ともあれ、インセプションはストーリーと構成もすごいし、何よりあの映画で発せられるメッセージが本当に多いなと思う。ネットの感想を見ていたら、物足りないという人がいるみたい。個人的にはちょっと信じられかった。まー解釈は人の自由だけれども、あの物語から発せられる豊潤なメッセージをきちんと受け止めた方が良いのになーと、そんな余計な事を感じた。
以下、ネタバレなんでたたみます。
(ネタバレですよ)
ラストシーンの駒が回り続けていても、止まってもハッピーエンドみたいな話があるけれども、たぶん、どちらもバットエンドとしても解釈できるんだよね。ノーラン監督は本当に恐ろしいなぁとか思った。
オイラの解釈としては駒は最後に止まる。子供と共にハッピーエンドを迎えるのが綺麗だと思った。ただ、コマが回り続けるという解釈もありで、今の世界はまだ夢で、奥さんが生きているという世界があるというのも面白いな、とか思った。
とにかく3つの世界が同時並行的に進行しているのに、話として破綻してないのが本当に凄い。映像の撮り方がうまいのか、シナリオが良く出来ているのか、はたまた両方なのか。