「ねじまき鳥クロニクル」を再読してみて。
村上春樹の本は大好きなので、大抵再読している。
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/09/15
- メディア: 文庫
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「風の歌を聴け」に至っては、人生でたぶん10回以上読んでる。短いというのもあるし、独特の世界観に浸りたいというのもあるし、読む時代によって受ける感覚が変わるというのもあるので。*1
ただ、ねじまき鳥クロニクルだけは再読していなかった。読んだ当時、話自体が良く分からないし、村上春樹自体が何を言いたいのか?が全然分からなかったので。
先日、村上春樹のロングインタビューを読んで、ふと「ねじまき鳥クロニクル」を再読したくなり、本棚から発掘して早速読み始めた。
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1997/09/30
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読み始めてビックリしたのが「あれ?こんなに面白い話だっけ?」と言う事。あっと言う間に3冊読み終わってしまったので。
もちろん、作品の文章が変わったわけではないので、受ける側のオイラが変わったが故に、物語の受け止め方が変わったんだろうな、とか思った。受け止め方が変わったのは、村上春樹自身からねじまき鳥クロニクルとは何か?というのを教えられたのもあるし、自分自身が加齢し、様々な経験をしたが故に受け止め方が変わったというのもあると思う。
ともあれ小説を読んでいる間に、深い井戸の中に自分がどっぷりと入っているような、そんな錯覚を受けつづけた。
小説を読んで人生の何かが変わる、とかそういうのはあんまり無いんだけれども、戦争とは何なのか?夫婦生活はなんなのか?生きると言うのは何なのか?働くというのは何なのか?という、そんな疑問を幾つか植えつけられた気がする。
また忘れた頃に読みたいな、とそんな事を思った。