ワクワク人生のススメ!

自分がワクワクすることを沢山書く事で、人生を楽しくしたいな、と思ってます。

萩旅行記

そもそも大阪に行こうと思っていた。*1


井上雄彦さんの最後のマンガ展に行っておきたいな、と思っていたからだ。ついでにモルツの工場でプレミアムモルツの生とか飲めて、山崎の工場でウィスキー飲もうとか思っていた。マンガ好き、お酒好きにはこれ以上ないプレミアムプランじゃね?とか思っていた。


が、モルツの工場の予約は3日前までと知ったのが金曜日の晩で、これですべての計画がご破算とあいなった。ま、マンガ展の訴求力が低かったと言われれば、それまでなんでしょうけれども。どんだけアルコールが好きなのよ、オイラは。


で、急遽、長年の夢であった萩にいこうと思い立つ。


これが金曜日の晩。早速宿を検索して見るも、宿は一件のみで3万円とか言うので、やめようかと思った。けれども、Twitterの人が、「言ってくればよいんじゃない?」と後押ししてくれたので、新幹線の時間をチェックしつつ、午後には萩にいけそうだったので、宿を予約。次に新幹線も予約。電源が欲しいのでグリーンとかにする。ま、長時間の移動だからグリーンの方が体のダメージが少ないだろう、という配慮もあり。ただ、全部正規料金なので、どんだけお金がかかるのよという話。ま、今年は自重しないでお金を使おうと思っていたので目をつぶる。


その後、新山口から萩まで電車で行くと猛烈に時間がかかりそうだという事実に気がつき、心が若干折れそうになるも、高速バスがありそうだ、という事実が分かり、ほっと一息。 高速バスだと1時間30分ほどで新山口から東萩駅までかかる。普通に考えると遠いけど、ま、勢いでなんとかなるべと、思う。ただ、完全に何かにとりつかれたとしか思えない勢いで動いているなぁ。


新幹線も宿も予約できたのでほっと一息。だが、ここで気がつく、あ、ガイドブックとか買ってない、という事実に。なんか勢いとか大切だし、このまま現地に行けばなんとかなるだろ?とか思い就寝する。結果的にこの選択は正解だった。


朝は7時に起きた。会社に行くのと同じ時間だよ。どれだけ勤勉なのオイラは、とか思いつつも、朝ご飯を軽く食べて、最寄りの駅に向かう。最寄り駅から在来線東海道線)に乗りつつ、頭がさっぱり動かない自分に戸惑う。なんでオイラは電車に乗っているの?という不思議な思いに駆られる。そりゃそうだ、24時間前までは萩にいこうなんて思ってなかったんだから、頭が混乱して当然だよね。名古屋駅で、名古屋コーチンの鳥めしとプレミアムモルツを買い込む。これが正解。ご飯もおいしいし、鶏肉もおいしかった。


名古屋で新幹線のぞみに乗り換えていざ、新山口まで!とテンションが勝手に上がる。


ほろ酔い気分で京都・大阪を華麗に通過したあたりで、睡魔に誘われる。そりゃ、体調悪いときに旅行にでて、お酒飲んでいたらダメージも深いよね。気がついたら岡山だった。その後はぼーっとしつつ新山口に到着。 駅に降り立って、バス乗り場を発見して、バスのチケットを買う。


おみやげ物を軽く物色しつつ、帰りのおみやげをいろいろと考える。ウニが名物らしいので、試食しておいしければ買おうと心に誓う。高速バスに乗り、一路、東萩まで。途中再び睡魔に誘われる。うん、いつもなら文庫本でも読むところだけれども、ちっとも本が進まない。ま、こんな旅行もありかな、と思う。途中うつらうつらしつつ、「萩市」という看板を見て感無量になる。


おいおい、ついに萩にきちゃったよ、と。


思えば、萩に来たいと思っていたのは十数年前、「世に棲む日々」という司馬遼太郎吉田松陰高杉晋作の小説を読んでから。一度、彼らの生誕地を訪ねなきゃな、とずっと思っていた。その念願が今、叶うかと思うと、リアルタイムで胸がドキドキした。


バスは順調に動き、ついに東萩駅に到着。本当に胸がいっぱいになると、人間って何も感じなくなるんだな、とか思った。ああ、とうとうきたよ。松陰先生。


幕末の志士たちはとにかく歩くのが仕事と、いうくらいに歩きまくっている印象があるんだよね。なのでオイラも歩いて松陰神社まで行こうと思って、川面を眺めつつ松陰神社まで歩く。ああ、松陰先生も歩いたんだよな。この道を。とか思いつつ、一人で興奮しつつ、松陰神社まで。


実は、世田谷の松陰神社には行ったことがあるので、あんまり感動しないかなとか思っていたけども、いざ、現地の 松下村塾を目の当たりにすると、当たり前だけど感動した。ああ、松陰先生が(以下略 長年の思いを達成できたという感無量さに包まれつつ、買おうと思っていた「松陰読本」を買う。これ、萩の市内では教科書(副読本?)として使われている本らしい。欲しい欲しいと思っていたので、ついに手に入れれた!と喜びの舞を踊りたくなる気分。


萩は寒いと言われていたので、暖かい格好をしていたんだけども、汗ばむくらいの陽気でした。松陰先生にたっぷりとお祈りした後は、おみくじ引いて、大吉で狂喜乱舞しつつ、松陰先生生誕の地へ赴く。 坂道とは知らずにぜーぜーいいながら現地に行くと、松陰先生のお墓発見。一緒に高杉晋作やら、幕末の志士がたくさんまつられていて、祈りを捧げる。


そして、ここが団子坂だと知る。前にTwitterの方と話をしていて、「団子坂から見た萩の景色は最高ですよ。」という話を思い出す。うんうん、偶然ながら団子坂に来れてよかったな、と思う。


松陰先生の生誕の地から萩の景色を一望すると、なんともいえない気持ちに包まれる。ああ、ここから松陰先生は日本の未来を考えていたのか、と。


坂を下って、宿に向かう。適当に探した宿だし、あんまり期待してなかったんだけれども、これがものすごく素敵な宿でした。部屋は2部屋。部屋から見える庭はライトアップされており、すてきな景色を独り占め。ええ、文字通り独り占め。誰かと来ればもっとすてきだな、とか思ったが、ま、それはそれ。一人旅も気楽で楽しいですよ。というか、前日の夜中に決めた旅行に、一緒に来ようと思う人いないよ(笑)


川沿いにある閑静な宿で、雑音がぜんぜん聞こえない。お茶を飲みつつ、銘菓と思われる夏みかんの砂糖漬けを食べつつ、ゆっくりと精神をいたわる。その後温泉にゆっくり浸かりつつ、松陰先生に思いを馳せる。


風呂から出て、料理が出てきたんだけど、まーめちゃくちゃ豪華。最初ビール飲んだんですが、日本酒にしておけばよかったと後悔したくなるようなつまみの数々。ホタテのこのわた焼きとか、大根と唐墨のはさみものとか。もちろんビール飲んだ後、当然の如く日本酒も頼んだ訳ですが、最後まで料理はおいしゅうございました。


途中、宿の女将が登場。女将と松陰先生話でちょっと盛り上がる。うんうん、萩の人たちは松陰先生を愛しているな〜とか思ってうれしくなる。その後、鰆の味噌焼きとか、ワカサギの天ぷらとか、堪能して、最後のご飯とお吸い物まで隙がないデキ。いや〜こういう宿に泊まって久しぶりに料理がおいしいな〜とか思ったの久しぶり。


あとは、布団を引く専用の方々が2名で布団を引き始めたんですが、ほれぼれするくらいの達者ぶり。あっというまに布団は引かれ、寝るばかりの展開。ちょっと横になろうと、思ったら睡魔が訪れたので、さっさと寝ることにしました。こうして一日目は無事に終了。


翌日は朝ご飯も早いし、ゆっくり萩の町を見て回りたかったので早起きをして、まずは温泉に入る。こうして何度も温泉に入るのが旅の醍醐味だよね。朝ご飯もま〜隙がないデキ。ほうじ茶もおいしいし、料理はなにを食べてもおいしいし。オイラは普段、朝ご飯あんまり食べない人なんですが、ぺろりと2杯食べてしまいました。


その後、温泉に入ろうか、とか思ったけども、ゆっくりと今日の旅の計画!を今更ながらに練る。我ながらびっくりするくらいの行き当たりばったりの旅。Twitterの方に教えていただいた、萩博物館は是非行きたいと思っていたので、行き方を押さえる。ま、最悪歩いて行けばよい、とか思った。


あらかた計画ができたので、ラウンジでコーヒーでも飲もうかと思い、ラウンジへ向かう。コーヒーを飲んでいると、宿の女将がやってきて、松陰神社内の至誠館のパンフレットを手渡される。松陰神社で至誠館をみないともったいない、って言われる。


そこまでおっしゃるのなら、と思い再度松陰神社に歩いて向かおうとすると、女将が「よろしければ車でお連れしますよ」とか言ってくれる。ご厚情に感謝しつつ、車にて再び松陰神社へ。そして、至誠館に行くが、ま〜これが立派な出来。来てよかった。そして松陰先生のお心により深く近づけた気がしてうれしかった。女将、ありがとう。あなたのおかげで松陰先生の気持ちがより伝わりました。


特に遺言状がよかったな。ああ、あそこまで真摯に日本の将来を考えていた人がいるのか、と心の底から感動した。その後松陰グッズをしばし眺めるも、特に欲しい物がなかったので、歩いて萩博物館へ向かおうと思う。


ふと、バス停を見ると、市内循環バスの文字を発見。ああ、そういえば、松陰先生、高杉くんという循環バスがあるという情報を教えてもらったのを思い出す。早速松陰先生の乗り込む。昨日、あれだけ苦労した坂もバスですいすいと登り、萩博物館へ向かう。途中、高杉くんに乗り換えてみた。ふと「高杉新作生誕の地」という文字を見つけ、途中下車する。相変わらずの行き当たりばったりさというか、自由奔放さというか。


高杉新作生誕の地もよかったな。なんか、魂が洗われ、そして鼓舞される気分になった。その後、萩博物館に向かう。途中の雰囲気がなんともいえずよかったな。幕末のままの雰囲気が残っているというか、時間があったらゆっくりと回ってみたいな、とか思った。何とも言えない言葉では表せないような独特な雰囲気があったので。


歩きつつ萩博物館に着いた。萩博物館=萩城趾だと思わなかった。見事な萩城が再現されていてびっくり。マジで来てよかった。中の売店を眺めると、月刊松下村塾発見!しかし、第一号がなかったので、集めるのを断念する。


食堂で「ローストビーフ丼」を食べる。超うまうま。今回の旅行では本当に食べ物ははずさないな〜とか思った。そして、急ぎ足で、東萩駅まで。運が良ければ市内循環バスに乗れるかな?とか思ったけど時間が合わず、5分前になんとか駅に到着。高速バスにて新山口まで。


うつらうつらしつつ、新山口到着。おみやげをいろいろと物色して、一路我が家まで。


今、その帰り道の新幹線の車中でこんな文章書いている。ほんと電車での移動がまったく苦にならないし、むしろ楽しい。「オイラの過去って旅に生きて旅に死んだ人」じゃないか、とたまに思う。


あ〜でも本当に楽しかったな。旅行中、一緒に旅のことを楽しんでくれたTwitterの人たちと、旅行前にオイラがぐずぐずしていたのに、背中を押してくれた人たちに本当に感謝ですね。


Twitterって、こういうエネルギーの増幅ツールだよな」と改めて思った。本当にTwitterやっていると人生が変わるよな〜とか改めて実感した旅でございましたとさ。


おわり。

追記

今年の2010年2月20・21日に萩に行った時の旅行記です。ポメラを整理していたらログが出てきたので推敲してアップしてみました。確か、写真もたくさん撮ったはずなので、見つけてアップしてみたいな、と思う。

*1:これは、2010年2月の話です