ワクワク人生のススメ!

自分がワクワクすることを沢山書く事で、人生を楽しくしたいな、と思ってます。

森博嗣の文章の書き方


森博嗣さんはエッセイが非常に面白い。web日記に書かれていた文章を文庫化した本書なんですが、中に文章の書き方みたいなエッセイが載っていたので抜粋してみた。


例によって全部引用していると著作権法違反になるので、間に自分の思いを書いてみた。が、気になる人は森博嗣さんの文章だけとばし読みすれば良いと思うよ!

1)やはり大切なのは、リアリティだと思う。架空の話を書いているわけだから、どこかに「現実味」を持たせる必要がある。抽象的だけれども、ここが小説の一番コアな部分だ。どんな絵空事であっても、どんな突飛なキャラクタであっても、それが存在するように、その人がいるように、読者に感じさせなければならない。

現実感、と言い換えても良いと思うけど、根っこの部分というか舞台設定をきちんとしておく必要があると思うな。砂上の楼閣であっても、砂を固めておく必要があるというか。

2)次に大事なのは、オリジナリティだろう。1作だけ書いてそれで終わり、という場合は関係ないけれど、プロで生きていくためには、次の本を手に取らせることがだいじである。その作品の役目の半分は、次の作品を読みたくさせることだ。

細かい謎を残しておくとか、魅力的なキャラを生み出してキャラの行く末を見守らせたいと思わせるとか、作品全部を読まないと謎が解けない大ネタを用意しておくとか、そういうのが必要なんだろうな、と思う。

3)ある程度のオフェンス。小説に限らないが、プロのもの書きであれば、その文章になんらかの攻撃性がなくてはならない。それを読んだ人が全員安心し、うんうんと頷くようなものを書いてもしかたがない。「それは違うだろう」と何人かが反発するようなこと、読むことによって、ある人たちに、腹を立たせるような要素を持っている必要がある。

これは本当にそう思う。全面ディフェンシブな文章は頷いて終わり、という事が多い。読んだ人が何かの言葉を発したくなる、文章を書きたくなるというような文章が、プロの文章なんだろうな、と思う。ブログとかの反響を見ても、穴は有るけど得体の知れない勢いがある文章に人は反応する気がするので。

4)ある程度のディフェンス。しかし、弱みを持っていては、商品にならないので、最低限の防御は構築しておくことを忘れてはいけない。

ワザと殴らせる、でも鍛えてあるところを殴らせる、というのがボクシングの極意らしいけど、そんな感じだと思う。ワザと攻めさせるけれども、きちんと守ってあるみたいな感じなのが良いんだろうな。

5)自己犠牲を覚悟すること。書いた文章によって、「自分が人に好かれる」といった希望を間違っても持たないことだ。人に好かれるために文章を書いているのではない。少なくともプロは違う。そんな気持ちを持っているうちは、価値のある文章は書けないだろう。

これは本当に耳が痛い。オイラも潜在的に自分が好かれたいと思って文章を書いている事が多い。価値のある文章を書きたいのなら、自己犠牲というのをキーワードにしたいな、と思う。

ふわふわと良い匂いは文章では伝えられない。また、文章を書いても、残念ながら充分には伝わらない。写真を撮るときも文章を書くときも、伝わらないことを念頭におかなければならない。それを承知の上で発信するのが、たぶん優しさだろうし、また、受信した側も、伝わってこなかった分を自分の優しさで補う以外にないだろう。多くの方の優しさに感謝。

発信するのも受信するのも優しさが必要だというのは同意だな〜Twitterとかやっていても思うけども、文章だけだと伝わらない事って多いんだよね。なので、文章は氷山の一角だよ、と思って、それ以外の部分は優しさで補完できれば幸せだよな、と思ったりもする。


と、なんか、自分のコメントは自己犠牲を強いてないようなコメントに終始してしまいましたが、まぁ、コレも今の所のオイラの味という事で。