ワクワク人生のススメ!

自分がワクワクすることを沢山書く事で、人生を楽しくしたいな、と思ってます。

起業・経営のための簿記と会計と財務

スターロジックの羽生さんの
「起業・経営の必要条件」
と、
id:gothedistance
「簿記と会計と財務の違いについてまとめてみた」
を、読んだ上での補足エントリを書いてみた。


簿記と会計と財務について語っていますが、
対象は起業家(もしくは小規模会社)です。


あと文中の「定義」は「私なりの定義」です。
念のため。

「起業・経営の必要条件」の要約

・会社としてのOSは「営業」と「財務」
 ※言い換えると「客」と「金」
・「客」は売上*1
・「金」は稼ぎ方と使い方
・「客」と「金」とも『理念』というベースが必要。

簿記・会計・財務の定義

・簿記:「財務諸表」を作るための唯一無二の「言語」
・会計:「財務諸表」を作るルールとプロセス*2
・財務:「金」の稼ぎ方と使い方(上述のとおり)

財務諸表の定義

・財務諸表:貸借対照表+損益計算書+キャッシュフロー計算書*3


貸借対照表:ある時点の「金」の「調達先」と「投資先」の一覧
・損益計算書:ある期間の「売上」と「費用」の一覧
キャッシュフロー計算書:「金」の活動別増減の一覧


財務諸表は1ヶ月、四半期、1年と作る方が良いと思います。
作業の平準化という意味もありますし、
迅速な経営判断を行うためにも必要だと考えます。
また納税のためにも必要な書類です。


各財務諸表について語ると長くなるので、別エントリで。

起業・経営のための「簿記」

(定義)「財務諸表」を作るための唯一無二の「言語」
※ソフトウェアを作るためのプログラム言語と同じです。


「簿記」は財務諸表を作るためには必要不可欠な知識でありますが、
正社員で雇う必要はなく会計事務所等に外注という方法もあります。
(要はプログラマを雇わなくても、外注できるのと同じです。)


ともあれ「簿記」を知っている人間を、
会社に絡ませる必要がある、と考えてもらえればOKです。


あとプログラマが近くにいた方が「かゆいところに手が届く」のと同じで、
簿記を知っている人間が近くにいた方が、
より良い会社経営ができると(個人的には)思います。

起業・経営のための「会計」

(定義)「財務諸表」を作るルールとプロセス


日々の業務を金額ベースに把握する行為を「仕訳」といいます。


適切な「仕訳」を日々会計システムに入力し*4
決算時に「決算仕訳」を登録することで、
財務諸表は自動的に完成します。*5


「仕訳」は 
給与 10万円 / 現金 10万円
という風に、左右対称の形をしています。


この仕訳を作るルールとして、
(つまりは財務諸表を作るルール)として、
企業会計原則」「会社法」「証券取引法」「税法」があります。
これらをきちんと把握しておく必要があります。*6


また重要なのは、
・会社によって会計方針を選択できる
という部分です。


有名な所では
・売上の計上基準(実現基準、出荷基準、等々)
棚卸資産の評価方法(最終仕入原価法、移動平均法等々)
・固定資産の減価償却方法(定額法、定率法)
・リース資産の計上方法(資産処理、賃貸借処理)
があります。


この会計方針によって、数字が全然変わってきてしまいます。
まずどういうポリシーで会社経営するのか?
を会計担当者と相談して、今後の方針を決める必要があります。


会計方針は一度決めてしまえば、原則変更は出来ませんので、
あとはルールに従って「仕訳」作成するのみです。


この結果、財務諸表を完成することが出来ます。

起業・経営のための「財務」

(定義)「金」の稼ぎ方と使い方


財務とは、言い換えれば、
「いくらお金が入ってきて」
「いくらお金が出てくるのか?」
を管理するという事です。


「金」の管理手法は2つあります
資金繰表
キャッシュフロー計算書
が、当面に重要なのは「資金繰表」です。
キャッシュフロー計算書の説明は割愛します。)


資金繰表はお小遣い帳です。


まずは月間単位のお小遣い帳を作成します。
・前月までの繰越金はいくらか?
・当月の入金と出金の予定日・金額は?
というのを、きちんと把握します。
(売上と支払の請求書を集めて作ります。)


月中にお金が足りなくなりそうなら、
金をどこかから調達する必要があります。
(銀行借入や、入金を早めてもらう、支払を遅らせる等々)


あと季節要因で出て行く金もありますので、
年間資金繰も作成が必要となります。


代表的な季節費用としては、
・固定資産税
・賞与(春、冬)
・保険料(地震、PL保険等)
・労働保険料
等があります。


あと「3ヶ月以降の入金」は未確定の場合が多いので、
年間の事業計画を元に推定値を入力しておきます。
※毎月、実績にアップデートし、調整が必要です。


また、タイトな資金繰りをやっていると、
月末に胃が痛くなったりするので、
「3ヶ月くらいは売上が無くても支払ができる資金(運転資金)」
を確保しておく方がベターです。


このため、保険という意味で、
銀行から「運転資金」を借り入れし、
利息を払うという考え方も有ります。
※賞与、納税資金を借入でなんてのも良くやるパターンですね。


このように、
会社の血液である「金」を管理するのが「財務」です。

余談

・話をわかりやすくするために、ざっくり書いています。
・とりあえず現状で書ける事を書いてみました。後で修正・追記します。
・元エントリがあまりに祭になっていたので、ほとぼりが冷めた段階で上げてみました(笑)

*1:売上=「営業力」×「商品力」という話。省略

*2:管理とか財務とかもあるけど、省略

*3:株主資本等変動計算書等もあるけど、省略

*4:未だに手描で会計処理をしている会社も知っています。結構面倒です。はい。

*5:正確にはキャッシュフロー計算書を作るためには、もう一手間必要ですが、省略

*6:もちろん外注は可能です。