ワクワク人生のススメ!

自分がワクワクすることを沢山書く事で、人生を楽しくしたいな、と思ってます。

2017年4月に読んだ本をレビューする

 

4月に読んだ本は10冊でした。プロレス関連の本が多かったし、プ女子百景はイラスト本なのでサクサク読めましたし、台所道具本も写真集みたいな本なので実質は7冊という感じかな。ともあれ、今月読んだ本はだいたい楽しめました。*1

 

新しく購入した本を中心に読み進めてしまったけど、5月は根雪の様に溜まっている本を中心に読み進めたいな、とそんなことを思っています。新しく買った本の方がサクサク進む問題については、いつか文章化してみたい。

 

さて、例によって読んで面白かった順に並べてみます。プロレス本3冊は後半に固めてあるけど、個人的には一番上に持ってきても良いと思うくらいの内容でした。

 

 ・人生を変える習慣の作り方

 ・いまさら翼といわれても(古典部

 ・嫉妬と自己愛

 ・和田塾 運を作る授業

 ・天久鷹央の推理カルテ

 ・使いやすい台所道具には理由がある

 ・プ女子百景

 ・プ女子百景 風林火山

 ・1000のプロレスレコードを持つ男

 ・万能鑑定士Qの最終巻

 

 

人生を変える習慣のつくり方

人生を変える習慣のつくり方

 

 

人生を変える習慣の作り方は、人間を4つのタイプに切り分けて、自分がどのタイプに当てはまるかを大枠で考えて習慣を身につけると良いよ、という事が書いてある本。*2この切り口は面白く、自分がどのタイプに属しているのかが分かれば、習慣化はしやすくなるな、と思った。また、どういう際に習慣化がうまくいき、どういう事が起きると習慣が止まるのか、が様々な視点で書かれており、良い習慣を身につけて、良い人生を過ごしたい人は読んで損なしの本だな、と思います。

 

 

いまさら翼といわれても

いまさら翼といわれても

 

 いまさら翼といわれてもは、米澤穂信さんの古典部シリーズ最新作。短編集ですね。主人公達の内面により深く切り込んでくる内容の短編で、非常に読み応えがあった。シリーズファンは読んで損なし。ただ、過去の話や外堀を埋める的な話が多く、物語のメインストリームがそれほど進んでいない点は若干不満が残るかな、という印象。あと、刊行ペースもちょっと*3遅いな、という印象もある。もう少しペースを上げてもらい、物語の時間の針を進めて欲しいな、とそんなことを思った。

 

 

 嫉妬と自己愛は、「この人、一体、何冊本を書くつもりなんだよ」でおなじみの佐藤優さんの本。*4本屋さんで見つけて面白そうなので購入して読んでみた。世の中を上手く乗り切るためには、嫉妬と自己愛のコントロールが必要で、コントロールをするためには参考になる小説を読んだり、友人を作ったりした方が良いよ、という事が丁寧に書いてある本。色んな事がある世の中を、少しでもうまく生き抜くためには読んで損は無い本だと思った。

 

 

天久鷹央の推理カルテ(新潮文庫)

天久鷹央の推理カルテ(新潮文庫)

 

 天久鷹央の推理カルテは、面白い小説読みたいとかTwitterでつぶやいたらオススメいただいた本。医療×推理もの短編集。早速購入して読んでみたんだけど、医療の専門用語は多い印象はあるけど、どの用語もきちんと丁寧に説明してあるので気にならないし、各話の切れ味は良いのでサクサク読めるし、冒頭で投じられた謎もきちんとオチが付くし、良く出来た作品だな、と思った。ただ、ネタバレになるので上手く書けないけど、各章の物語の構造が似ているのがちょっとだけ気になった。まぁ、これは敢えてやっている可能性もあるので、続巻でこの構造を裏切るような展開があると良いな、とちょっと思った。

 

 

 和田塾 運を作る授業は、久しぶりに読んだ和田裕美さんの本。どうやったら運を引き寄せるのか、が懇切丁寧に書いてある本。内容としては非常にうなずける内容も多く、抽象的な(見えにくい)運の話を、わかりやすく書いてあるな、という印象を受けた。文章量も少ないし、サクサク読めるので何度も繰り返して読みたいな、とそんなことを感じた。和田さんの文章は丁寧に書いてあるし、昔から非常に好きですね。

 

ちなみにオイラ的には運の本は結構好きで昔から事ある毎に読んでいるんだけど、どの本読んでも若干の既視感はあるよな、と思ったりもする。例えば、今自分がいるステージがあるとして、運を掴む行為を続けるとステージを上がることが出来る等。各本に書いてある具体的なノウハウを、自分用メモとして「抽象度を上げたまとめ」を作ってみると面白いし、自分の運気も上がるので一石二鳥かも、とかちょっと思った。まぁ、昔読んだ本は結構処分しちゃったので、いざやろうとすると何冊か買い戻すしかないんだけどね。

 

 

 使いやすい台所道具には理由がある、はラジオで聞いて面白そうだったので購入した本。台所道具の写真集。道具フェチにはたまらない台所道具が並んでいて、個人的に欲しいと思った道具がたくさんあった。どれも高そうだけどね(笑) あとは、現在は発売してないけど個人的に好きだから載せた、という器具が幾つかあって、「ああ、この人、本当に道具を愛している人なんだな」というのがよく分かって好感が持てた。こういう写真集を見てると幸せになれるよね。

 

 

プ女子百景 (ShoPro books)

プ女子百景 (ShoPro books)

 

 プ女子百景と、プ女子百景 風林火山の2冊は、プロレスの技1つを(原則として)イラスト1ページで紹介するスタイルの本なんだけど、技を掛け合うのが女子であるというのが一風変わっていて面白い。このところAmazonビデオで毎週見ている「有田と週刊プロレスと」を見ていて、オープニングで出てくる絵が良いなと思っていたら、本になっているのを知って読んだのがきっかけ。定番の技からマニアックな技まで、よくもまぁ、ここまで集めて描いたな、というのが正直な感想。1つの偉業であると思います。絵も素晴らしいんだけど、ページ下に書いて有る技紹介コメントや、技のグラフに小ネタが満載でプロレスファンなら楽しめること必至です。

 

 

 1000のプロレスレコードを持つ男は、プロレステーマ曲収集家の清野さんの書いたプロレスレコードに関する本。今では当たり前の様に会場でかかっている選手のテーマソングは、誰がどのような思惑で考え実現してきたのか、というのを複数人のインタビューから浮き彫りにしていくという構成の本。非常に読み応えがあるし、当初はテープの切り貼りでテーマ曲を作って居たという事実にも時代を感じたりもした。あと未だにどの曲か判明してないテーマソングがあるという事実に軽く驚愕したりもする。過去にプロレステーマソングCDを買って「あれ?会場でかかっているのと違うんだけど?」という思いをしたことがある人は、是非読んでみるのをオススメします。オイラには過去に会場版と違うCDを買った事があったので、この本の内容に非常に共感できたし、楽しめました。

 

 

 

万能鑑定士Qの最終巻は、長らく放置していたけどようやく読了。長いシリーズの終わりなんだけど、なんかいつもの話で終了という感じ。なんか、ダラダラ続いてマンネリ化してしまったアメリカドラマのようなラストとも言える展開でした。わりと好きな作品群だっただけに、練り込まれ不足の最終着地にちょっとガッカリしたのも事実。あと、どうやら他のシリーズとのコラボ作品が、この作品の前の話になっているらしく、その作品を読んでいないので、ストーリー展開がなんとなく片手落ちな感じで終わってしまった感覚も有り。なんか、折角育てたシリーズ作品を、他のシリーズを売るための手段にしてしまうのは、個人的にはあまり好ましく感じなかったなぁ。*5

 

という感じで、4月はイラスト本や写真集は多かったけど、たくさんの本を楽しく読む事ができました。ただ最近、Amazonビデオの充実度合いが半端なくて、映像見るために、ものすごく時間を費やしてしまっているのも事実。あとは、相も変わらずコツコツ遊んでいる地球防衛軍4.1が地味に楽しくて時間を吸い取られてます。この夏に地球防衛軍5も出ちゃうと、ますます時間がなくなっちゃうな、とそんなことを考える今日この頃であります。

 

まぁ、やることがたくさんあると言うことは幸せだ、という事だけどね。

*1:万能鑑定士は除く

*2:もちろん、全ての人が4つのタイプに綺麗に分かれる訳では無くて、どのタイプの傾向が強いか、という話ではあるんだけども

*3:というか、かなり

*4:個人的には週刊東洋経済の連載が好きです。

*5:まぁ、きれい事言うなよ、と言われればその通りなんだけど。

2017年3月に読んだ本をレビューする

 

3月に読んだ本は9冊でした。今月は村上春樹の最新作を2冊読めたのと、天冥の標シリーズを最新刊まで読み終えたのが大きな収穫でした。ともあれ、読んだ本もどれも楽しめました。幸せでした。*1

 

あと、最近、読書は捗っているけど、買う本も多く結果として積ん読になっている本が多いのも事実。実用書を購入する割合が増えているのが原因な気がしてきたので、もう少し小説を買う量を増やしたいな、とそんなことを思った3月でした。

 

 ・天冥の標 9-1

 ・天冥の標 9-2 

 ・騎士団長殺し 第一部

 ・騎士団長殺し 第二部

   ・コンテンツの秘密

 ・村上春樹 翻訳(ほとんど)全仕事

 ・夢の叶え方を知っていますか?

 ・書く力

 ・忍者増田のレトロゲーム忍法帖

 

 

 3月で一番面白かったのは、なんといっても天冥の標の第9部(2冊)ですね。小川一水さんが書いているSFシリーズで、とある惑星が舞台であった第1部から、第2部は急に過去に遡ったり、舞台がゴロゴロ変わって、部毎に作品の様相がまったく変わる奇想天外なSFシリーズ。第10部で完結予定となっており、第9部はメインストーリーに戻ってきてからの話で、過去の伏線を回収しつつ物語全体の風呂敷が閉じ始めてきた。今までの伏線が綺麗にたたまれる展開は個人的に非常に楽しめた。ただ、物語の一番大きな流れである、とある2大勢力の闘いについては、第9部で目立った動きがあまり無かったので、第10部でも決着が付かないのでは無いのか、とそんな予感もした。

 

ただ、第9部の展開を読んでいると、他の勢力の争いをまとめるだけでも一苦労だと思うので、全部にオチが付かないとしても良いとは個人的に思ってる。第9部の作者後書きに示唆されている様に、外伝やらスピンオフ別シリーズ化してくれても良いしね。ともあれ、第10部は2018年刊行予定とのことですが今から非常に楽しみです。生きる理由がまた増えた。

 

 

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

 

 騎士団長殺しは、言わずと知れた村上春樹の久しぶりの長編。早速読了しましたが、「読んだことが無い村上春樹の長編が読める」という幸せを十二分に噛みしめることが出来て、非常に満足でした。ただ、過去の作品の集大成いう感じも有り、物語の構造や登場人物のタイプについては、過去作品と重なる部分も多かったので、それをマンネリと感じる人もいるかな、と思ったりもした。

 

個人的には、本作の主人公である画家に、作家である村上春樹自体を投影している意欲的な(というか非常に攻めている)作品であるな、と感じたし、作品内に父性を感じさせるキャラがいたりして、過去作とはがらりと違う印象を受けたのも事実。ともあれ、多分あるであろうと思われる第三部にも期待したい。

 

 

 コンテンツの秘密は、川上量生さんがジブリに常駐して「コンテンツとは何か」を考え、その答えについて抽象度を高めてまとめた本。個人的には、ここ数年読んだ実用書の中で一番面白かった。何をコンテンツと呼ぶのか、という定義から、コンテンツが収束する先を見据えたり、コンテンツクリエイターが何を目指していて、何に苦しんでいるのか、が非常によく分かった。コンテンツを見る目が大きく変わった1冊になりました。なんでこの本が大きな評判になってないのか、がよく分からないというのが正直な気持ち。川上さんの他の本も読んでみたいな、と強く感じた。個人的にこの方の書いた文章に非常に共感できるので。

 

 

村上春樹 翻訳(ほとんど)全仕事

村上春樹 翻訳(ほとんど)全仕事

 

 村上春樹 翻訳(ほとんど)全仕事は、村上春樹が翻訳した作品について語る本で、村上春樹翻訳の本は数冊しか読んだことが無くて、こんなにたくさん翻訳していたんだ、と改めてびっくりした。もっと村上春樹翻訳の本を読んでみたいな、と思った。

 

 

夢の叶え方を知っていますか? (朝日新書)

夢の叶え方を知っていますか? (朝日新書)

 

 夢の叶え方を知っていますか?は、森博嗣さんの本。良くも悪くもいつもの森節炸裂で、個人的には非常に楽しめた。あと、自分がやりたいことをするために生きているわけで、その事を実現するためには、きちんと毎日考えて生きなきゃいけないよな、と改めて感じたりもした。

 

 

書く力 私たちはこうして文章を磨いた (朝日新書)

書く力 私たちはこうして文章を磨いた (朝日新書)

 

 書く力は、相対的には順位低めだけど、普通の月であれば上位に来ても良い内容。人の読ませる文章は、こうやって書けば良い、というアイデアが満載で非常に興味深い内容でした。文章を書く仕事に就いている人であれば、読んで損が無い内容だと思う。

 

 

忍者増田のレトロゲーム忍法帖

忍者増田のレトロゲーム忍法帖

 

 忍者増田のレトロゲーム忍法帖は、知る人ぞ知る忍者増田さんの初の著書。個人的にはものすごく昔から存じ上げているので、ファンなら購入必須でしょ、と思い購入。昔を懐かしむという意味でも楽しめたけど、Wizardryについては、もうちょっと踏み込んだ内容を読みたかったな、というのが正直な気持ち。*2ともあれ、ファンなら買って良いと思います。はい。

 

という感じで、3月は割と全ての本を楽しく読めました。4月は新しい小説シリーズを読んだり、ずっと積んでいた本(古くからの宿題)を終わらせたいな、とそんなことを考えています。


あと、最近Amazonビデオに大量に時間を持って行かれているので、ゲームも読書があまり捗ってなかったりもする。映像も良いんだけど、文章もきちんと読んでいきたいし、ゲームもきちんと遊びたいな、と改めて思う。まぁ、全てにきちんと向き合うと、会社辞めるしかなくなるんだけど(笑)

 

*1:忍者増田さんの本はファン以外にはオススメしないけどw

*2:というか、オイラ自身でウィズについて切り込んだ話を書けば良いのかも。

にいがた酒の陣に行ってきたよ

 

毎年行こう行こうとと悩んでいた、日本酒好きには知らない人が居ないと思われる「にいがた酒の陣」というイベントに2017年の3月12日に参加してきましたので、簡単にレポートしてみます。
 
結論から言いますと「ほんと夢のようなイベントだった。また行きたい。」という感じです。日本酒好きの人は行って損無しだと思います。
 
 

知っておくと良いこと

・チケットは会場入り口でも買えるので安心。
・食べ物の屋台は豊富だが値段は高い。つまみは持参した方が無難。
・開場内は無茶苦茶混雑するので軽装が良い。
・会場でおちょこと水(ペットボトル500ml1本)はもらえる
・水は会場でも買えるが、予備をあらかじめ持参しておくと安心。
・開場は10時だが、限定酒を買いたい人で朝から大行列している。
 限定酒を買うつもりが無いのなら、11時くらいに開場に入るのがベター。*1
・ほぼ全てのお酒が無料で飲める。*2
本醸造から純米大吟醸まで飲み放題とか恐ろしいイベント。
・会場のお酒は「全て新潟県」のもの。
・全部回るのは難しいので、事前に行きたい酒蔵にいくつか目星を付けた方が良い。
・飲んでみておいしい銘柄はメモしておくか、その場で買う方がベター。
 後で買おうとしても後になればなるほど酔って覚えてないし、
 人気銘柄は午後の早い時間に売り切れたりもするので、欲しいときに買うのがオススメ。
 

会場内における留意点

・おちょこで日本酒を飲むスタイル。会場内に洗い場はあるが、いちいち洗えない。
・食べるスペースは用意されているが、椅子はないので疲れる。
・トイレは割と大行列になりやすい。早め早めに行く方が良い。
 

個人的な反省点

・行くことが決まったタイミングで前売りチケットを買った方が安い(当たり前)
 今年は前売り2千円、当日2千5百円
・携帯電話を首からぶら下げるような、おちょこを首からぶら下げるグッズがあった。
 あれ便利だと思ったので、事前に確保しておきたかった。
 

その他感想

・ホテルはかなり前の予約が必須だとは思うけど、キャンセルがあったのか前日でも取れたので個人的にはラッキーだった。
・土曜日、日曜日の2日間やってるので、土曜日でお酒を見極めて日曜日に買うという作戦が手堅い気がする。
 
 
ともあれ、日本酒飲みながら軽く酩酊しつつ、「このイベントに参加している人はみんな日本酒好きだよね」という事実に気がついた瞬間に、なんとも言えない幸せな気持ちに包まれました。また来年も来たいな、と心の底から思わせてくれるイベントでした。
 
 

*1:ホテルで入手した情報

*2:一部有料試飲があるらしいが見つからなかった

2017年2月に読んだ本をレビューする

2月に読んだ本は10冊でした。新書を入れたり、マンガで読むシリーズを入れたので冊数は増えているけど、読書量的には8冊程度かな、という感じ。長らく読む手が止まっていた天冥の標シリーズ(SF)を再開できたのが2月の収穫かな、と思う。3月は村上春樹の新刊を買ってしまったので、冊数は若干減りそうな気がします。

 

さて、読んだ本を例によって面白い順に並べています。川上量生さんの本(ゲーマーはもっと経営者を目指すべき)が図抜けて面白かった。ただ、後述の通り個人的な補正がだいぶあるけど、ゲーム好きな人で管理や経営に興味がある方は、読んでみるのを強くオススメします。



 ・ゲーマーはもっと経営者を目指すべき

 ・天冥の標 7

 ・天冥の標 8-1

 ・天冥の標 8-2

 ・悩みどころと逃げどころ

 ・フィンテック入門

 ・最高の休息法 (再読) 

 ・完全独習 統計学入門

 ・マンガ 伝え方が9割

 ・マンガ 一流の雑談力

 

 

ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!

ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!

 

 

ゲーマーはもっと経営者を目指すべき、は川上量生さんと著名人(主にゲーム業界の方)との対談本。Webで連載していたものの書籍化。インタビュアーさんもゲーマーの方なので、安心して読み進められる。

 

川上さんが語る話は深く多岐にわたり大変面白い。もう明日から経営に使える知識の宝庫という感じ。ただ、その話の展開にインタビューアーさんがついて行ってない箇所も一部あり、若干食い足りない部分もあるのも事実。ただ、川上さんの発想力は半端ないので、ついて行ける人って、そんなにいないんだろうな、とも思う。あのインタビュアーさんだからこそ、ここまでの内容に構築できたという印象もある。

 

ともあれ、オイラも川上さんやインタビュアーさんと同様にアナログなウォーゲームを遊んだ経験があるので、アナログウォーゲームの話に猛烈に共感したのが、この本を面白く感じた一番の理由とも言える。ただ、ゲーマーかつ社会人の方なら参考になる話がゴロゴロしているので読んで損なしの内容だと思います。オイラは川上さんの本ははじめて読んだけど、他の本も読んでみたい。

 

 

天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)

天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

天冥の標の3冊は小川一水さんのSFシリーズ。第7部が非常に読み進めるのがつらいストーリー展開だったため、長らくペンディングだったんだけど、ようやく再開できました。7部を過ぎれば8部の2冊は超絶に面白い展開になっていて非常に満足感が強かった。物語は10部で終わり、との事だけど、上手い具合に物語が収束に向かっているため、このまま上手く第9部、第10部と進んで欲しいな、と思う。

 

 天冥の標シリーズは途中に何冊か読みづらい巻があるので諸手を挙げてオススメは出来ないけど、面白いSF(今まで読んだこと無い様なSF)を読んでみたい人は、一読の価値があると思うし、もっと話題になっても良いシリーズだよな、とも感じる。個人的には諸手を挙げてオススメしたい。

 

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

 

 

悩みどころと逃げどころは、ちきりんさんとプロゲーマーのウメハラさんの対談本。様々な問題についてまったく考え方が違う二人が、対話を続ける中で人生の課題に対して意見をまとめていく、みたいな構成の本で個人的にはすごく楽しめた。この対談を通じてお二人自身の人間の幅が広がっていくのを読み取れるのも面白い。そして読者もこの本を読むことで考え方の深みが増す、という構造になっており、筆者良し、読者良しの本だな、という印象。この本も個人的にはオススメ。

 

残りの本はサクサクと紹介。フィンテック入門は、フィンテックとは何かが体系的に掴めて効率が良い本だけど、広く浅くという感じで個人的にはちょっと食い足りない印象。最高の休息法は再読だけど、改めて良い本だなと思った。また読みたい。完全独習 統計学入門は、統計学を学び直したいと思って読んだけど、必要な内容を平易な文章で書いてあり、例題も適切で非常に良本。マンガシリーズ2冊はどちらもサクサク読めるし、内容もポイントを押さえているのでオススメ。伝え方が9割の方が面白かったかな。

 

という感じで2月もたくさん本が読めました。3月も面白い本をたくさん読みたいな、と思ってます。ちなみに騎士団長殺しは分厚かったけど2冊とも読了済で、天冥の標も最新刊まで読み終わりました。どちらも面白かった。面白い本を読めることで人生は本当に豊かになるな、と改めて思ったり。

 

 

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

 

 

 

2017年1月に読んだ本をレビューする

1月に読んだ本は8冊でした。ゲームは一段落したけど、体調不良気味なので思ったよりは本を読めず。あと積ん読になっている本がどれも重ための本なので、もうちょっと軽めの新書とか小説とか読んだ方が(数量的には)良いんだろうな、と思ってます。まぁ、重ためな本も読むと面白いので、適度な冊数、読みたいんですけどね。

 

さて、例によって面白い順に並べていますが、最後の一冊以外は非常に面白かったので、興味がある人は割とどれを読んで損なしのラインナップですね。

 

 ・炎路を行くもの

 ・太公望(中)

 ・太公望(下)

 ・マニャーナの法則(完全版) 

 ・部下を持ったら必ず読む「任せ方」の教科書

 ・仕事の手帳

 ・戦略は「1杯のコーヒー」から学べ

 ・敏感すぎる自分を好きになる本



 

炎路を行く者: 守り人作品集 (新潮文庫)

炎路を行く者: 守り人作品集 (新潮文庫)

 

 

炎路を行くもの、は守り人シリーズの外伝集。本編に負けずとも劣らないストーリーを展開してきていて、ほんと作者(上橋さん)の技量には驚くばかり。これだけ魅力有る外伝を読んでしまうと、また本編を無性に読み直したくなる。現在、NHKで放送中のドラマも非常に魅力有る内容になっているので、本編を再読しちゃおうかな、と軽く考え中。ヒュウゴという人物にこんな過去があったのか、という事が読めただけでも本当に幸せでした。

 

太公望〈中〉 (文春文庫)

太公望〈中〉 (文春文庫)

 

 

 

太公望〈下〉 (文春文庫)

太公望〈下〉 (文春文庫)

 

 

太公望(中)と太公望(下)は宮城谷昌光さんの歴史小説。話の展開的には超面白かった。読んでる最中は無類に面白く、最後があっさり味で終わる、いつもの宮城谷小説で良くも悪くも楽しめました。ただ、登場人物が多すぎて、オイラの脳味噌が全ての人物を把握出来なかった。話は本当に良く出来ているだけに、漢字一文字かつ読み方独特な登場人物をこんなに多く配置する必要ってあったのかな、と疑問を呈したくなったりもした。各登場人物の掘り下げも浅い印象もあり、もう少し人物の数を絞れば密度のある小説になったのにな、とちょっと思った。

 

 

 マニャーナの法則(完全版)は、過去に読んだ「マニャーナの法則」という本が面白かったので、再読も兼ねて購入してみた。マニャーナの法則自体は「今日処理するだけの仕事リスト(クローズドリスト)を作る」「リストに載った仕事だけやる」「新しく割り込んできた仕事は明日以降処理」という形で特に変わってないけど、応用編的なテクニックが載っているので、マニャーナの法則を深く活用したい人であれば完全版を買うのをオススメ。ただ、旧作だけでも十二分に仕事に役に立つ内容です。

 

 

 部下を持ったら必ず読む「任せ方」の教科書は、電子書籍で購入。サクサク読み終えたけど、示唆に富んだ内容が多いし、明日から使えるアイデアに溢れていた良本。部下の仕事は100%の完成度を求めない、という事が書いてあり、確かにその通りだな、と思った。高い完成度を求めすぎるとお互い不幸になるからね。折に触れて読み直してみたいな、と思った本。こういう本は電子書籍で買うのが正解な気がする。

 

 

最相葉月 仕事の手帳

最相葉月 仕事の手帳

 

 

仕事の手帳は、最相さんの仕事に関する本。この方の本を読むのはこれがはじめてだけど、オイラと似たような感性を勝手に感じたため、非常に楽しく読めた。この方のノンフィクション(絶対音感星新一)や過去エッセイも面白そうなので、未読の山が減ったタイミングで買ってみたいな、と思った。

 

 

戦略は「1杯のコーヒー」から学べ! (ビジネス・経済)

戦略は「1杯のコーヒー」から学べ! (ビジネス・経済)

 

 

戦略は「1杯のコーヒー」から学べ、は各種マーケティング戦略を小説仕立てで学べるみたいな本。コーヒーチェーンが舞台で様々な問題が発生するも、主人公達がマーケティングの手法を用いて乗り越えていく、みたいな話。ザックリと読めるし、コーヒー業界が行ってきた過去の様々な戦略を把握出来、かつその手法は他の業種へも充分に応用可能なので、マーケティングの事が知りたい人は読んでみるのをオススメします。

 

 

「敏感すぎる自分」を好きになれる本

「敏感すぎる自分」を好きになれる本

 

 

敏感すぎる自分を好きになる本は、物音に非常に敏感なオイラが、人生を快適に過ごす方法が書いて有るかな、と思って読んでみた。ストレスを溜めやすい性格な人は有る一定の割合で存在するし、そういう人は「自分はそういう人なんだ」という自覚を持って、対策を持ちつつ生きていけば良い、と言う事が書いてある。ただ全般的に内容は薄い本だったので、気になる人は本屋さんで眺めてみてから購入を考えてみた方が良いと思います。


気がついたら2月も終了ですね。2月は今の所10冊読了。新書を混ぜたり、マンガで分かるシリーズを読んだので冊数が増えてますね。近日中に読んだ感想はアップします。何にせよ3月も色んな本を楽しみながら読みたいですね。

 

 

2016年読んだ本:ベスト5

2017年も既に1ヶ月以上経過してますが、年を取る毎に、時が経つのはすごく早くなるな、と改めて思ったりもします。今年も悔いがない人生を過ごしたいな、と思う。まぁ、相変わらずの体調不良なので、何やるにしても体調回復が先なんですけどね。

 

さて、昨年度読んだ86冊の中で、ベスト5は以下の通りです。ジャンルもバラバラなので、どれが一番というわけでもないけど、読んで非常に良かった本ですね。

 

 ・美味礼賛

 ・史上最強の哲学入門

 ・最高の休息法

 ・1回5分体が喜ぶ健康術

 ・なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である

 

 

美味礼讃 (文春文庫)

美味礼讃 (文春文庫)

 

 美味礼賛は昨年読んだ中で一番面白かった小説でした。まぁ、小説と言うよりはノンフィクションに近い話で、日本になぜこれだけたくさんおいしいフランス料理店があるのか、の理由が書いてある本。辻調理師専門学校というフランス料理を教える専門学校がまったくゼロの状態から出来るまでの話なんだけど、様々な困難と戦っていく主人公の辻静雄さんの行動力がとにかく破天荒で素晴らしい。

 

文庫で読んだんだけど本が若干分厚いのと、第一章が多少冗長なのが玉に瑕ですが、第二章以降からは話が転がり出して加速度的に面白くなるので、是非第二章までは読んで下さい。魅力的な料理描写と、スター料理人達の夢の共演に引き込まれること必須です。まぁ、オイラが無類に料理本が好きだという補正はあるけど、普通にフランス料理が好きな人も読んで損なしな内容だと思います。

 

 

史上最強の哲学入門 (河出文庫)

史上最強の哲学入門 (河出文庫)

 

 史上最強の哲学入門は、ふと哲学を再び勉強したくなって、Amazonで見つけた本。冒頭の破壊力が半端ない。格闘マンガのバキの最強選手登場の名シーンを哲学者に変更して描写しているんだけど、妙に合っている(というか、妙に違和感が無い)のに驚く。作者が言うとおりバキと哲学は確かに相性が良い。

 

本文は、西洋哲学を「真理」「国家」「神」「存在」という4つのテーマに分けて、時代順に並べて説明するという構成なんだけど、文章がわかりやすく、たとえ話も的確。哲学を再勉強したい人にはお勧めですね。続編の東洋編(東洋の鉄人たち)も昨年文庫化しており、こちらも読了済みですが、2冊合わせてオススメです。東洋編はバキ色が薄いけど、こちらもたとえ話が豊富かつ的確で東洋哲学というものの考え方がよく分かるし、真理にたどり着くための道が困難なのも併せてよく分かる。

 

 

世界のエリートがやっている 最高の休息法――「脳科学×瞑想」で集中力が高まる
 

 最高の休息法は、メンタルタフネス(瞑想)についての本だけど、瞑想の考え方を物語調にまとめてあり、読むとメンタルタフネスについて一通りの理論が分かる、という構成。自分が疲労しているのは脳の自動運転が原因で、瞑想して脳の自動運転を止めると疲労感が減るというメソッドは目から鱗が落ちました。瞑想すると脳の構造が変わり、疲れにくくなるというのも面白い。確かに、瞑想を習慣化してから疲れにくくなったのは事実。折に触れて読み直したいな、と思う本。ちなみに今月も再読しました(笑)

 

 

1回5分 体が喜ぶ健康術(ガリバーBOOKS)

1回5分 体が喜ぶ健康術(ガリバーBOOKS)

 

 1回5分体が喜ぶ健康術は、マンガと文章が交互に出てきて、マンガで要点を伝え文章で本質を伝えるという構成で、非常に読みやすい。この健康術を習慣にしてから、肩こりや腰痛がだいぶ楽になったので、実用書として猛烈にオススメしたいです。ただ、マンガではどのように体を動かしたら良いのか、が若干わかりにくいので、写真や動画を見てみたいな、と思ったりもした。Youtubeでアップすれば作者の人が儲けることが出来るのでは無いか、とそんなことを考えた。

 

 

なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である

なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である

 

 スピードは最強の武器である、は仕事術の本。「仕事は納期の2割で全力でプロトタイプを完成させ、完成しない場合は納期を延長し、完成した場合は残り8割の時間で完成度を上げていく」という事が丁寧に繰り返し書いてある本。確かにこのルールで仕事をすると、仕事が遅延する可能性はほぼゼロになるし、自分のペースで完成度の高い仕事が出来るな、と感じた。メソッドとして非常にオススメ。

 

あと、仕事ってやればやるほど集まってくる性質があるので、仕事の進め方に波をつける事で、自分自身の仕事ペースをコントロールするのは大切だな、と思う。


ということで、昨年86冊読んだ中でのオススメの5冊でした。今年もたくさん面白い本を読みたいな、と思ってます。歴史小説も良いけど、企業小説を読んでみるのも面白いな、とちょっと思ったりしてます。正直、企業小説ってあまり読んだこと無いんだけど、会社の中でうまく仕事を進める上でも、参考になる事は多い気がするし、読んでみると思ったよりは面白い気もするので、ちょっと食わず嫌いをやめて軽い気持ちで企業小説を読んでみようかな、と思う。

 

 

<過去のベスト5>

orangewind.hatenadiary.jp

2016年12月に読んだ本をレビューする

12月に読んだ本は5冊でした。ペルソナ5(ゲーム・2周目)を遊んでいたので読書は進まず。

 

さて、昨年はゲーム*1をたくさん遊んだ影響もあり読書は86冊で終わりました。今年は100冊は読みたいな、と思っているけど果たしてどうなる事やら。8.5冊/月読めば102冊になるので、9冊/月を目安に読み進めたいところ。

 

さて、12月に読んだ本は以下の通りですね。例によって面白い順ですが、読んだ本はどれも面白かったので、順位にあまり意味ないですね。どれも読んで損なしです。ほんと。

  

 ・無印良品は仕組みが9割

 ・太公望(上)

 ・シャドウストーカー(上)(下)

 ・ライムスター宇多丸の映画カウンセリング

 

 

 

無印良品は仕組みが9割は、無印良品(というか良品計画)の社長が書いた無印のマニュアル本。会社において標準化・マニュアル化を徹底すると業績が上がるよ、という事が書いてあるのですが、明日から使えるアイデア満載で非常に楽しい。もうちょっと具体的なマニュアルの書き方を読みたいところだけど、企業秘密な面もあるだろうし、著者が書いているとおり「会社毎に最適なマニュアルは違う」というのも事実なので、色々と模索しながら仕事のマニュアルを作ってみたいな、と思った。

 

 

太公望〈上〉 (文春文庫)

太公望〈上〉 (文春文庫)

 

 

太公望(上)は宮城谷さんの書いた太公望。かなり昔の人物であるため、残っている情報は少ないと思うんだけど、その残された事実を上手く活用して、よくもまぁ、ここまで豊潤な物語をくみ上げているなぁ、という印象。この方の書いている物語は読んでいると無類に面白いんだよね。良い意味での勢いがあるというか。ただ、今作は登場人物が多すぎる傾向があり、しかも漢字一文字(かつ読み方も独特)と来ているので、なかなか登場人物が頭に入ってこないんだよなぁ。まぁ、中巻・下巻も楽しみながら読み進めたい。*2

 

 

シャドウ・ストーカー 上 (文春文庫)

シャドウ・ストーカー 上 (文春文庫)

 

 

シャドウストーカー(上)(下)は、ジェフリーディーヴァが書いたキャサリンダンス(人間嘘発見器)シリーズの第3作。今作も読む手が止まらず非常に吸引力がある作品だな、と思った。ただ、主人公の嘘発見器ぶりがあまり発揮されなかった点と、一番の大ネタが某作品とかぶっていて途中で看破できてしまったのが、個人的には残念だった。ただ、無類に面白い小説なのは間違いない作品でした。第4作の文庫化も楽しみに待ちたい。

 

 

ライムスター宇多丸の映画カウンセリング

ライムスター宇多丸の映画カウンセリング

 

 

ライムスター宇多丸の映画カウンセリングは、毎週映画1本をラジオで分析を発表している宇多丸さんが、様々な質問に対して映画を絡めて面白おかしく回答するという内容。宇多丸さんは映画に関する造形が無茶苦茶深いし、記憶力も半端ないし、かつ質問に対する回答の切れ味が半端ないので、読んでいて非常に痛快だし面白い。毎週土曜日のラジオも面白いので、今後も楽しく聞き続けたい。また、毎週のラジオによる映画評は公式の文字起こしもされているので、ご興味がある方は読んでみるのをオススメします。

 

という感じで12月はあまり本がたくさん読めなかったな、という印象。1月はここまで6冊読了。このペースだとあと3冊くらいは読めそうだけど、果たしてどうなる事やら。


ところで、ペルソナ5(2周目)も無事にクリア出来ました。大満足でした。ここまでよく出来たゲームは珍しいな、と思ったり。画集も買ってしまったし、サントラも買ってしまった。画集もサントラもゲームに負けず劣らずの圧巻の出来。ほんと期待を裏切らない作品というは素敵だな、と改めて思った。ペルソナ6も是非遊びたいので、次は2.3年後くらいに出て欲しいな、とか思った。あとペルソナ3は遊んだことが無いので、VITA版でリメイクとか出して欲しい。

 

ペルソナ5 公式設定画集

ペルソナ5 公式設定画集

 

 

『ペルソナ5』オリジナル・サウンドトラック

『ペルソナ5』オリジナル・サウンドトラック

 

 

*1:主にペルソナ4と5

*2:ちなみに中巻は既に読了し、今は下巻を読んでます。